Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
武田 裕介; 飯田 清*; 佐東 信司*; 松尾 忠利*; 長嶋 泰之*; 大久保 成彰; 近藤 啓悦; 平出 哲也
JPS Conference Proceedings (Internet), 25, p.011023_1 - 011023_3, 2019/03
今回、(1)810C、600分、(2)850C、720分のふたつの条件でチタン合金表面に窒化層を導入した。低速陽電子ビームを用いて、陽電子消滅線ドップラー広がり測定により試料表面を測定した結果、表面近傍において陽電子は欠陥に捕まって消滅していることがわかった。TEM観察によると表面近傍には10nm程度の結晶粒が存在しており、ほとんどの陽電子は結晶中を拡散後、粒界の欠陥において消滅していることが明らかとなった。さらに、陽電子消滅ドップラー広がり測定の結果は、陽電子の消滅している部位における化学組成が深さに対して変化していることを示していたが、EDS観察においても、バナジウムなどの不純物に深さ依存性があることが示され、これらの測定結果は粒界における不純物濃度の変化を反映していると考えられる。
武田 裕介; 飯田 清*; 佐東 信司*; 松尾 忠利*; 長嶋 泰之*; 大久保 成彰; 近藤 啓悦; 平出 哲也
Journal of Physics; Conference Series, 791(1), p.012022_1 - 012022_4, 2017/02
被引用回数:1 パーセンタイル:41.91(Physics, Multidisciplinary)ゴルフクラブや、航空機用構造材料等に広く用いられているチタン合金は、表面を窒化処理することで硬さを飛躍的に増すことが知られているが、熱処理温度または時間によっては表面に形成された窒化層が負荷により簡単に剥離してしまい、実用性に欠く場合がある。そこでわれわれは2つの窒化条件、(1)810C 600minと(2) 850C 720minで処理した試料を準備し、その表面に形成された窒化層を、陽電子消滅線ドップラー広がり(DB)測定で評価した。窒素の拡散のみ考慮して評価すると0.05-0.1mまで窒化されると予想されるが、DBによる評価では窒化によって導入される欠陥層は0.5mを超える領域まで達していることがわかった。
粕壁 善隆*; Wang, J. J.*; 山村 力*; 山本 春也; 藤野 豐*
Thin Solid Films, 464-465, p.180 - 184, 2004/10
被引用回数:9 パーセンタイル:43.95(Materials Science, Multidisciplinary)チタンと窒素の組成比によって金属性から絶縁性まで変わる不定比化合物チタンは、次世代のデバイス材料として応用が期待されている。本研究では、TIARA施設のイオン導入型電子顕微鏡を用いて、窒素をイオン注入しながら組成とともに変わるチタンと窒素の結合状態のその場観察を行い、窒化チタン膜の成長機構を追求した。超高真空装置中で膜厚100nmのTi薄膜(hcp-Ti)を作製し、その薄膜を350Cに加熱しながら62keVの窒素イオンの注入を行った。透過電子顕微鏡法で窒化チタンの成長過程を評価するとともに電子エネルギー損失分光法により電子状態を評価した。窒化による電子状態の変化をプラズモンによる損失エネルギーの評価と分子軌道計算を用いて検討した結果、窒素の注入量の増加とともにTi-Ti結合が急激に弱まり、新たにできた強いTi-N結合がhcp-fccの変態を誘起し、TiNが形成されることがわかった。
Wang, J. J.*; 粕壁 善隆*; 山村 力*; 山本 春也; 藤野 豐*
Thin Solid Films, 464-465, p.175 - 179, 2004/10
被引用回数:1 パーセンタイル:7.1(Materials Science, Multidisciplinary)チタンと窒素の組成比によって金属性から絶縁性まで変わる不定比化合物チタンは、次世代のデバイス材料として応用が期待されている。本研究では、窒素をイオン注入する前のTi薄膜の昇温過程における構造変化及びイオン注入による窒化過程についてTIARA施設のイオン導入型電子顕微鏡を用いて観察を行った。超高真空装置中で膜厚100nmのTi薄膜を作製し、その薄膜を350Cまで加熱しながら、透過電子顕微鏡法で結晶構造を評価するとともに電子エネルギー損失分光法により電子状態の評価を行った。蒸着チタン薄膜には、hcp-Tiのほかにチタン水素化物(TiH)も含まれていることがわかり、このTiHは350Cまで加熱すると、fcc-Ti副格子の四面体位置の水素原子が脱離し、水素が脱離したfcc-Ti副格子がhcp-Tiに変態することを明らかにした。さらに、62keV窒素イオンの注入を行い、透過電子顕微鏡法により構造変化の観察を行った結果、窒素の注入量の増加とともに(001)及び(110)面に結晶配向した窒化チタンが成長することがわかった。
荒井 康夫; 中島 邦久
Journal of Nuclear Materials, 281(2-3), p.244 - 247, 2000/10
被引用回数:40 パーセンタイル:92.08(Materials Science, Multidisciplinary)不活性母材としてZrN及びTiNを含有したPuNペレットを調製するとともに、その確性試験を行った。ZrNを含有したペレットについては、ほぼ単相の(Pu,Zr)N固溶体の形成が確認されるとともに、焼結密度も90%理論密度を越えた。一方、TiNを含有したペレットについては、今回の実験条件においてはPuNとTiNの固溶はほとんどみとめられず、また焼結密度も80%理論密度未満であった。両者とも、通常のPuNペレットに比較して、試料調製中の不活性母材窒化物粉末の酸化に起因すると思われる酸素含有量の増加が見られた。
武田 裕介; 飯田 清*; 佐東 信司*; 松尾 忠利*; 長嶋 泰之*; 大久保 成彰; 近藤 啓悦; 平出 哲也
no journal, ,
チタン合金の表面の窒化層は衝撃などの応力負荷で剥離することがある。そこで、異なる処理温度、時間((1)810C 600min、(2)850C 720min)で試料を作成し、低速陽電子ビームを用い、欠陥を敏感に検知する陽電子消滅線ドップラー広がり(DB)測定の深さ依存性の評価を行った。ビッカース硬さでは(2)の方が硬いことが分かっていたが、欠陥が深くまで存在している試料は(1)の試料であり、欠陥層の厚みと固さには相関が得られなかった。また、DBから組成変化を示す解析を行ったところ欠陥層よりも深いところで組成変化が起きていることを示す結果が得られ、組成変化と欠陥導入の深さは一致しなかった。TEMとともにEDS測定も行ない、その結果はDBからの結果と同じ傾向を示さなかった。これは陽電子が特定の部分を選択的に観測するためと考えられ、表面構造の解析にはこれら手法の組み合わせが威力を発揮するものと考えられる。